マシュマロの語源はスペイン語で何と呼ぶ?植物由来を解説

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マシュマロという言葉は、もともとお菓子の名前ではなく、湿地に生える植物の名前でした。英語のmarshmallowはmarsh(湿地)とmallow(アオイ科の植物)を組み合わせた語で、学名Althaea officinalisはギリシャ語で癒すを意味する言葉に由来します。さらにスペイン語ではこの植物とお菓子をmalvavisco(マルバビスコ)と呼び、malva(アオイ)とhibiscum(ハイビスカス)が組み合わさった言葉です。同じ植物を指す名前でも、言語によって注目する部分が違います。この記事では、英語やギリシャ語、ラテン語、スペイン語それぞれの語源をたどりながら、由来となった植物ウスベニタチアオイの正体と、マシュマロというお菓子が古代エジプトから日本に伝わるまでの道のりを整理します。

目次

マシュマロの語源は英語で湿地に生えるアオイ

marshmallowという英単語は、marsh(湿地や沼地)とmallow(アオイ科の植物)という2つの単語からできています。古英語ではmersc-mealweと表記されており、これは湿地に生えるアオイの仲間を指す言葉でした。つまりマシュマロは、もともとお菓子ではなく植物の名前だったということです。

この植物の学名はAlthaea officinalis(アルタエア・オフィキナリス)、和名はウスベニタチアオイ(薄紅立葵)です。アオイ科の多年草で、ハイビスカスやタチアオイの仲間にあたります。ヨーロッパ東部から北アフリカにかけての地域が原産で、海に近い湿地や塩性湿地に多く自生しています。薄いピンク色の花を咲かせることから、薄紅の名がついたようです。

marshmallowという単語がお菓子の名称として使われ始めたのは1877年ごろからとされています。それ以前は、この植物の根から採れる粘液質の成分を使った薬用のペーストや、のど飴のようなものを指す言葉でした。現在私たちが知っているふわふわのお菓子としてのマシュマロは、植物の名前が転用されて生まれた、比較的新しい用法ということになります。

学名Althaea officinalisはギリシャ語で癒すを意味する動詞に由来

植物としてのマシュマロの学名Althaeaは、古代ギリシャ語のalthein(アルタイン)という動詞に由来するとされています。このアルタインは治す、癒す、健康にするといった意味を持つ言葉で、この植物の根が古くから薬草として傷や炎症の治療、のどの痛みの緩和などに使われてきたことに由来しているようです。学名そのものに、人を癒す植物という意味が込められていることになります。

種小名のofficinalisも、ラテン語で薬用の、薬局で扱われるという意味を持つ言葉です。中世ヨーロッパでこの植物が薬局方に収載される薬用植物だったことを示しており、学名全体で癒しの力を持つ薬用植物というニュアンスが表現されています。

スペイン語malvaviscoはmalva(アオイ)とhibiscum(ハイビスカス)の合成語

スペイン語では、マシュマロという植物、およびそれに由来するお菓子をmalvavisco(マルバビスコ)と呼びます。この単語は中世ラテン語のmalvaviscusに由来し、さらにラテン語のmalva(マルバ、アオイ)とhibiscum(ヒビスクム)という2つの単語が組み合わさってできています。hibiscumはさらにさかのぼると古代ギリシャ語のhibískos(ヒビスコス)に由来し、これはハイビスカスの仲間を指す言葉です。

スペイン学士院(RAE)の辞書では、malvaviscoはラテン語のmalva(アオイ)とhibiscum(マルバビスコ)から成る語だと説明されています。この単語をmalva(アオイの花)とviscoso(粘り気のある)の2つの要素として理解する語呂合わせも、スペイン語学習者のあいだでよく使われるそうです。属名のviscusはラテン語で粘着性のあるという意味を持ち、この植物の根から採れる粘液質の樹液(ムシレージ)の性質を言い表しています。

英語のmarshmallowが生育場所(湿地)と植物の種類(アオイ)の組み合わせで名付けられているのに対し、スペイン語のmalvaviscoは植物の種類(アオイ)と粘り気のある性質という、植物の特徴に着目した組み合わせで名付けられています。同じ植物を指す言葉でも、言語によって着目するポイントが違うことがよくわかります。

さらにラテン語のmalvaという単語自体が、やわらかいという意味を持つ言葉とされています。この植物の粘液質を含んだやわらかな性質を表現していると考えられ、malvaviscoという言葉には、やわらかさという質感そのものが刻み込まれていることになります。現代のお菓子としてのマシュマロの最大の特徴もやわらかさですから、数千年の時を経ても名前と実体の性質が一致し続けている点は興味深い偶然です。

スペイン語圏のマシュマロ呼称は国や地域でまったく違う

現代のスペイン語圏では、マシュマロというお菓子を指す言葉が地域によってかなり違います。植物由来の呼称であるmalvaviscoがそのままお菓子の名前として使われている地域もあれば、まったく別の表現が定着している地域も少なくありません。

スペイン本国では、地域によってesponjitas(エスポンヒータス、小さなスポンジの意)やnubes(ヌベス、雲の意)という呼び方が使われます。ふわふわとした軽い食感を、スポンジや雲にたとえた表現です。北部の一部地域ではjamones、jamoncitosといった呼び方も見られるとされます。前述の通りスペイン本国では、植物由来の学術的な呼称であるmalvaviscoよりも、nubesという呼び方のほうが一般的に定着しているようです。

メキシコはbombón、エクアドルはmasmelo

中南米に目を向けると、メキシコではmalvaviscosという植物由来の呼称に加えて、bombones(ボンボネス)という呼び方も広く使われています。bombónはもともとフランス語由来のスペイン語で、一般的には一口大のチョコレート菓子を指す言葉として使われることが多いのですが、メキシコなどではマシュマロを指す言葉としても定着しています。

エクアドルではmalvaviscoと並んでmasmelo(マスメロ)という呼び方も見られます。これは英語のmarshmallowがスペイン語風に音訳された表現で、外来語としての性格が強いものです。キューバではaltea(アルテア)という、学名の属名Althaeaに近い呼び方が使われていた記録もあります。プエルトリコでは、英語のmarshmallowをほぼそのまま使う地域もあります。

下の表に、スペイン語圏の主な呼び方をまとめました。

地域主な呼び方由来の系統
スペイン本国(一般)nubes、esponjitas見た目や食感からの造語
スペイン北部の一部jamones、jamoncitos見た目からの造語
メキシコmalvaviscos、bombones植物由来+フランス語由来
エクアドルmalvavisco、masmelo植物由来+英語の音訳
キューバ(過去)altea学名の属名に近い呼称
プエルトリコmarshmallow英語をそのまま使用

スペイン語圏だけを見ても、植物由来の学術的な名称をそのまま使う地域、食感や見た目から連想する新しい造語を使う地域、英語をそのまま音訳して取り入れる地域という3つのパターンが混ざり合っています。言葉の広がり方や文化的な背景の違いが、この呼び方の違いに表れているといえそうです。

マシュマロの起源は紀元前2000年ごろの古代エジプト

マシュマロというお菓子の起源は、紀元前2000年ごろの古代エジプトまでさかのぼるとされています。当時のエジプトでは、ウスベニタチアオイの根から抽出した粘液質の成分とはちみつを混ぜ合わせたものが、貴族階級向けの薬菓子として扱われていたという記録が残っています。当時のものは現在のような柔らかくふわふわとした食感のお菓子ではなく、薬用としての性格が強い加工食品だったようです。のどの痛みを和らげたり、傷の治療に使われたりと、医薬品に近い扱いを受けていたようです。

その後、中世ヨーロッパでもウスベニタチアオイは修道院などで薬用植物として栽培され続けました。中世ヨーロッパでは、この植物はomnimorbia(オムニモルビア)、すなわち万病に効く薬草と呼ばれるほど重宝されていたそうです。咳や風邪、消化不良、喉の炎症など幅広い不調に効果があると信じられ、根の部分を煎じたハーブティーはうがい薬としても利用されていたといいます。17世紀ごろになると、この植物の根の粘液に砂糖を加えて甘みをつけた、お菓子としての原型のようなものが作られるようになりました。

古代ギリシャやローマの時代までさかのぼると、紀元前3世紀ごろの医師による記録に、アオイの汁は気管をなめらかにし、栄養源となり、消化しやすいという趣旨の記述が残されているそうです。何千年も前から、アオイの仲間は薬効を持つ植物として人々に認識され、活用され続けてきたことがわかります。

19世紀フランスの菓子職人がメレンゲとムシレージでお菓子に変えた

現在私たちが知っているようなお菓子としてのマシュマロが確立されたのは、19世紀のフランスです。フランスの菓子職人たちは、泡立てた卵白(メレンゲ)に砂糖、水、そしてウスベニタチアオイの根から取り出した粘液(ムシレージ)を加えてホイップし、空気を含ませることでふわふわとした軽い食感を持つお菓子を作り上げたと伝えられています。この製法によって、薬用のペーストだったものが、口当たりの良い嗜好品としてのお菓子に生まれ変わりました。

フランス語では、この植物とそれに由来するお菓子をguimauve(ギモーブ)と呼びます。当時のフランスの菓子職人たちは、この植物の樹液を泡立てて一種のキャンディー状のお菓子を作っていましたが、やがて植物由来のエキスを使わない製法に切り替わり、産業化が進んでいったようです。日本でも近年、生菓子タイプの高級マシュマロをギモーブと呼ぶことがありますが、これはこのフランス語に由来する表現です。

この時代のマシュマロは、天然の植物由来の成分を使う手間のかかる製法だったため、比較的高価で貴重なお菓子として扱われていました。フランスの菓子職人による工夫が、今日世界中で親しまれているマシュマロというお菓子の直接的なルーツになったといえます。

ゼラチンの登場で植物由来の原料は姿を消した

時代が進むにつれて、原料であるウスベニタチアオイの根から採れる粘液質の成分は、より安価で扱いやすいゼラチンに置き換えられていきました。ゼラチンを使うことで、卵白を使わなくても同様の、あるいはそれ以上に安定したふわふわとした食感を再現できるようになり、大量生産と大量消費が可能になったのです。

現代市販されているほとんどのマシュマロは、もはや植物であるウスベニタチアオイの成分を使用しておらず、ゼラチン、砂糖、水あめ、コーンスターチなどを主原料として作られています。マシュマロという名前だけが植物の記憶をとどめていて、実際の製法や原材料は大きく様変わりしているというわけです。

一般的な製造工程は、まず砂糖と水あめを水で溶かして煮詰めた糖液に、あらかじめ水で溶かしておいたゼラチンを加え、泡立て器で強く撹拌して空気を含ませながら泡立てていく流れです。工場での大量生産の現場では、縦型ミキサーだけでなく、加圧下のバッチ式や連続式のミキサーが用いられることも多く、こうした設備によって均質な気泡と衛生的な品質管理を両立させながら、大量生産が可能になっています。泡立てられた生地は型に成形されたのち冷却と乾燥の工程を経て、選別、計量ののちに包装されます。仕上げに使われるコーンスターチは、成形の際の型としての役割を果たすほか、マシュマロ同士がくっつくのを防ぐとり粉としても利用されています。

マシュマロは1892年に風月堂が「真珠麿」として売り出した

マシュマロが日本に伝わったのは明治時代です。明治25年(1892年)に東京・京橋の風月堂が、この珍しい西洋菓子を真珠麿(しんじゅまろ)という漢字の当て字で売り出しました。当時の新聞記事にもこの記録が残っており、日本で初めてマシュマロが商品として世に出た事例として知られています。真珠麿という当て字は、発音の響きを漢字に置き換えつつ、真珠のような美しさや上品さをイメージさせる名付けで、当時の洋菓子輸入文化らしいセンスが感じられます。

こうして明治期に日本へ持ち込まれたマシュマロは、その後の洋菓子文化の広がりとともに徐々に一般家庭にも浸透していきました。現在では焼きマシュマロやマシュマロを使ったスイーツ、飲み物のトッピングなど、多様な形で日常に取り入れられています。

森永製菓のエンゼルマークはマシュマロの通称が由来

日本の大手製菓会社である森永製菓の創業者、森永太一郎も、早い時期からマシュマロの製造に取り組んでいました。太一郎は1899年(明治32年)、現在の森永製菓の前身となる森永西洋菓子製造所を東京・赤坂に設立し、主力商品としてマシュマロを製造しました。太一郎は若いころにアメリカへ渡り、現地で菓子製造の技術を学ぶとともに市場調査を行っており、その中でマシュマロが在米の邦人にも特に好まれる菓子だったことが、日本での製造と販売を後押しする一因になったようです。

同社が手がけたマシュマロ製品は、当時アメリカでエンゼルフードと呼ばれていたことにちなみ、太一郎はこれをヒントに自社のシンボルマークとしてエンゼルマークを考案したと伝えられています。太一郎はアメリカ滞在中にキリスト教に改宗しており、お菓子を通じて子どもたちに幸福と希望を届けたいという思いから、エンゼルのモチーフを選んだという逸話も残っています。エンゼルマークはその後何度かデザインが変更されながらも、現在まで森永製菓のシンボルとして使われ続けています。西洋から伝わった一つのお菓子が、日本の製菓文化や企業ブランディングにまで影響を与えていったことがわかるエピソードです。

スペイン北部バスク地方には聖ブラスの日にマシュマロを作る風習がある

スペイン北部バスク地方(エウスカディ)には、2月3日の聖ブラス(サン・ブラス)の祝日に、手作りのマルバビスコを用意する伝統が残っているといいます。もとは喉の守護聖人とされる聖ブラスの祝日に、喉に良いとされてきたウスベニタチアオイ由来のお菓子を食べるという、植物の薬効としての側面と宗教的な風習が結びついた文化です。

現代のスペインで作られる家庭的なmalvavisco(nubes)のレシピは、砂糖またはコーンシロップ、泡立てた卵白、水でふやかしたゼラチン、アラビアガム、香料などを混ぜ合わせて泡立て、ふわふわとした食感に仕上げるのが一般的とされています。伝統的なレシピで使われていた粉末状のウスベニタチアオイの根は、現在では入手が難しいこともあり、家庭で再現される機会は少なくなっているようです。

植物としてのウスベニタチアオイはアオイ科の多年草

マシュマロの語源となった植物ウスベニタチアオイ(Althaea officinalis)は、アオイ科の多年草で、草丈は1メートルから2メートルほどに成長します。葉は柔らかい毛におおわれ、薄いピンクがかった花を夏に咲かせます。ハイビスカスやタチアオイ、フヨウなどと同じアオイ科の仲間で、見た目にもどこか共通した雰囲気があります。

生育環境としては、その名の通り海に近い湿地や塩性湿地を好み、ヨーロッパ東部から北アフリカ、西アジアにかけて広く分布しています。根や葉に多量の粘液質(ムシレージ)を含んでいることが最大の特徴で、この粘液質こそが、古代から薬用として、そして後にお菓子の原料として利用されてきた理由です。

なお、アオイ属(Malva属)全体で見ると、アオイ科の中でも特にヨーロッパ、アフリカ、アジアの温帯から熱帯にかけて広く分布するグループで、25から30種ほどが知られています。直径0.5から5センチほどのピンクや白の花を咲かせるのが特徴で、ウスベニタチアオイもこの仲間に近縁の植物です。アオイ属の植物は北米や中南米、西インド諸島などにも帰化植物として広がっており、ヨーロッパ原産の植物でありながら、世界各地の風土に根付いていった経緯もうかがえます。

伝統的なハーブ医学の分野では、ウスベニタチアオイの根や葉は、のどの粘膜を保護したり、胃腸の粘膜をいたわったりする目的で使われてきたとされ、現在でもハーブティーやサプリメントの原料として利用されることがあります。植物としての伝統的な用途と、お菓子としての甘い記憶が、一つの単語マシュマロの中に同居しているのは、言葉の成り立ちとして興味深い点です。

焼きマシュマロとスモアは食べた人の感想がそのまま名前になった

マシュマロの楽しみ方の一つとして世界的に定着しているのが焼きマシュマロです。串に刺したマシュマロを焚き火やコンロの火であぶり、表面をこんがりと焼くことで、外側はカリッと香ばしく、中はとろりと溶けるような独特の食感が生まれます。アウトドアやキャンプの定番おやつとして、日本でも近年すっかり定着した楽しみ方です。

この焼きマシュマロを使ったお菓子として特に有名なのが、アメリカ発祥のスモア(s’more)です。焼きマシュマロとチョコレートを、グラハムクラッカーやビスケットで挟んで食べるこのお菓子は、あまりの美味しさにもっと食べたい(some more)と言ってしまうことから、その言葉が縮まってs’more(スモア)という名前になったといわれています。マシュマロという単語自体が植物の生育環境に由来する言葉だったのに対し、スモアという言葉は食べた人の感想がそのまま名前になったという、対照的な語源を持っている点が面白いところです。

現代では、電子レンジやトースター、オーブン、ガスコンロなど、さまざまな調理器具を使って手軽に焼きマシュマロを楽しめるようになっており、チョコレートフォンデュに絡めたり、ムースやマカロン風のアレンジスイーツに加工したりと、マシュマロを使ったレシピは多彩に広がっています。

マシュマロの語源についてよくある疑問

マシュマロという言葉とスペイン語のmalvaviscoは同じ植物を指しているのか、という疑問を持つ人もいるかもしれません。答えは同じで、どちらもAlthaea officinalis、和名ウスベニタチアオイという1つの植物を指しています。英語は生育場所と植物の種類を組み合わせて名付け、スペイン語は植物の種類と粘り気のある性質を組み合わせて名付けたという、命名の視点の違いがあるだけです。

なぜマシュマロという名前が植物からお菓子に転用されたのか、という疑問についても触れておきます。これは、古代エジプトの時代からこの植物の根が薬用として使われ、19世紀のフランスでその根の粘液を使ったお菓子が作られたことで、植物名がそのままお菓子の名前として定着したという経緯によるものです。原料がゼラチンに置き換わった現在でも、名前だけは植物由来のまま残り続けています。

日本語のマシュマロという呼び方はいつから使われているのか、という点については、明治25年(1892年)に風月堂が真珠麿という当て字で売り出した記録が最も古い部類に入ります。カタカナ表記のマシュマロという呼び方が定着したのは、その後の洋菓子文化の広がりとともに徐々に進んでいったと考えられます。

マシュマロという一つの言葉には、実に多層的な由来が込められています。英語のmarshmallowは湿地とアオイという、植物が生えていた環境に着目した命名でした。学名Althaea officinalisは、ギリシャ語で癒すを意味するアルタインに由来し、ラテン語で薬用のを意味するofficinalisが組み合わさって、人を癒す薬用植物という意味を持つ名前になっています。スペイン語のmalvaviscoは、ラテン語のmalva(アオイ)とhibiscum(マルバビスコ、ハイビスカス)が組み合わさってできた言葉で、同じ植物を指しながらも英語とは異なる角度から名付けられたものでした。加えて現代のスペイン語圏では、nube(雲)、esponjita(小さなスポンジ)、bombón、masmeloなど、地域ごとに多様な呼び方が生まれています。

歴史をたどれば、古代エジプトの薬用菓子に始まり、中世ヨーロッパの修道院での栽培、19世紀フランスでの菓子としての完成、ゼラチンの登場による大量生産化、そして明治日本への伝来と真珠麿という和名の誕生まで、地理的にも時代的にも長い旅路をたどってきたお菓子であることがわかります。普段何気なく口にしているマシュマロという言葉の奥には、ギリシャ語、ラテン語、英語、スペイン語という複数の言語の歴史と、古代エジプトからフランス、そして日本へと続く文化交流の記録が残されています。

お菓子の名前の由来をたどる記事として、プリンの語源(ラテン語のbotellusから英語のpudding、日本語の「プリン」へ)を扱ったプリンは何語?語源は英語のpudding、ラテン語botellusから日本の「プリン」までもあわせてどうぞ。

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