日本で緑色に見える進行の信号を青信号と呼ぶのは、古い日本語の「青」が、今の青と緑をまとめて指す広い色名だったからです。1930年に日本初の信号機が東京の日比谷交差点に設置されたとき、法令上の呼び名は「緑色信号」でしたが、新聞が「青」と書いたことで呼び名が広まり、1947年には法令の表記も「青色」に改められました。現在の道路交通法施行令でも、進んでよい灯火は「青色の灯火」です。
外国人に「どう見ても緑なのに、どうして青と呼ぶの?」と聞かれて、うまく答えられなかった経験がある方もいるでしょう。実際の灯火は青みの強い緑色ですから、その疑問はもっともです。
ここでは、古代の色名、緑という言葉の誕生、1930年から1947年にかけての呼び名の変遷、実際の灯火の色、青と緑を分けない世界の言語までを順にたどります。青信号の本当の意味も最後に触れます。情報は2026年9月19日時点で確認できたものです。

緑色の灯火を青信号と呼ぶ理由は、古い日本語の「青」が緑を含んでいたから
結論から言うと、青信号という名前は間違いではありません。日本語の色の言葉の歴史をたどると、緑のものを青と呼ぶほうが古くて自然な言い方でした。
古い日本語には、色を表す基本の言葉が「赤・黒・青・白」の4つしかありませんでした。このうち青は、今でいう青だけでなく、緑も、場合によっては紫や灰色まで受け持つ広い色名でした。緑という独立した色名は、あとから生まれた言葉です。
その名残は今も日本語に残っています。青菜、青葉、青りんご、青虫、青々とした草原。どれも緑色のものなのに、青がついています。青信号もこの並びに入ります。
もうひとつ押さえておきたいのが、信号機が日本に入ってきた時期の事情です。1930年の日本初の信号機のとき、法令は緑色信号と書いていました。しかし新聞記事が青と書き、その呼び方が世間に定着しました。国民の言い方が先に広まり、法令があとから追いついたわけです。1947年に道路交通取締法が制定されたとき、法令上の表記も青色に変わりました。
まとめると、緑なのに青と呼ぶ理由は次の流れになります。古代の青が緑を含む広い色名だったこと、その感覚が青菜や青葉として残っていたこと、1930年の報道で青信号の呼び名が広まったこと、1947年に法令が青色に改めたこと。これらが重なって、今の呼び方ができあがりました。
万葉集の時代の「青」は青も緑も紫も灰色も含む広い色名だった
古代日本語の「青」とは、現在の青と緑をひとまとめにした色のグループを指す言葉です。まず、その成り立ちから確認します。
赤・黒・白・青の4語がすべてだった
古い日本語で色を言い表す基本の言葉は、赤、黒、青、白の4つでした。国語学や色彩の解説では、これらは色というより明暗や性質を表す言葉として説明されます。アカは「明」、クロは「暗」、シロは「顕」、アオは「漠」という対応です。
アオにあてられた「漠」は、はっきりしない中間的な色合い全般を意味します。赤、黒、白がはっきりした性質の色を受け持ち、そのどれにも入らないぼんやりした色みを、まとめて青と呼んでいたわけです。この語源的な対応は解説によって表現に幅があり、定説とまでは言えません。ただ、赤と、それ以外の色みのある色とを二分する形で、現在の青と緑のカテゴリーを合わせた「青」が、共通の理解を得られる色名だった、という点は複数の解説で一致しています。
現代の感覚で言えば、赤ははっきり赤いから赤、それ以外の有彩色は「まあ青」という大雑把な分け方に近いでしょうか。緑が青に含まれていたのは、この大雑把さの延長にあります。
青野、青葉、青菜、青柳、青山はいずれも緑の風景
8世紀頃の万葉集を見ると、緑色は当時の青のカテゴリーに入っていました。新緑の山を指して「青山辺」と呼ぶ表現がその例です。万葉集には「青柳」「青菜」「青山」といった言葉が出てきますが、いずれも緑の意味で使われています。
平安時代以前の用例を整理すると、次のようになります。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 青野 | 草の生い茂る緑の野原 |
| 青葉 | 緑の葉 |
| 青菜 | 緑の葉物野菜 |
| 青柳 | 緑色に芽吹いた柳 |
| 青山 | 木々の茂った緑の山 |
古代の日本人にとって、新緑の葉を「青い」と呼ぶのはごく自然な感覚でした。「緑信号」より「青信号」のほうがしっくりくる、という説明はここから来ています。現代の私たちが青信号に違和感を持たないのは、千年以上前から続く色の感覚が、まだ言葉の中で生きているからです。
青が今のブルーだけでなく、緑や紫、灰色まで含んでいたという解説もあります。つまり古代の青は、ブルーの名前というより「赤でも黒でも白でもない色みのある色」の名前に近い言葉でした。
「緑」が独立した色名になったのは平安時代末期から鎌倉時代にかけて
青から緑が分かれたのは、平安時代の末期から鎌倉時代にかけての西暦1100年頃だと説明されています。12世紀頃になると、緑のものを指して「緑」と呼ぶ表現が現れ、青と緑の区別が普及して定着していきました。
ただし、この時期は研究や解説によって幅があります。平安時代の終わり頃から、という程度に受け取ってください。
みどりはもともと新芽や若枝の名前だった
面白いのは、「みどり」という言葉自体は、色名として独立するずっと前から存在したことです。みどりは元来、新芽や若枝を表す具体的な名詞でした。「みづみづし(みずみずしい)」と関係のある語だと説明されています。
生まれたばかりの赤ちゃんを「みどりご」と呼ぶのも、つややかな黒髪を「みどりの黒髪」と表現するのも、みどりがもともと「生まれたてのみずみずしさ」を指していたためです。みどりの黒髪の「みどり」は、緑色ではなく、若々しくつややかな様子を言っています。
つまり、みどりは色の名前というより「みずみずしい新芽」というモノの名前でした。それが時代とともにその色を指す色名として育ち、青の中から緑のカテゴリーが分かれていきました。古代日本語では、色としては青が緑まで含む広いカテゴリーを受け持ち、みどりは新芽そのものを指す名詞だった、という二段構えだったことになります。
分離は東北大などの調査でも確かめられている
言語学の側からも、この流れは裏づけられています。東北大などの調査を伝えるニュース記事では、「青々とした緑」のように青と緑を混用する言い方が平安時代から続いていたことが判明した、と報じられました。言語が発達する過程で、混ざり合った1つのカテゴリーから、青と緑が別々に分離していったという整理です。
古語の「青」から、現代の「緑」と「青」に分かれた。青信号の話は、この長い分化の途中に取り残された言葉が、信号機という新しい道具に貼りつけられた出来事だと見ることができます。
今も残る青の使い方が、青信号への違和感を薄くしている
緑と青が分かれたあとも、緑色のものを青と呼ぶ習慣は、日本語のあちこちに残りました。身近な例を挙げます。
| 言葉 | 指しているもの |
|---|---|
| 青菜 | 緑の葉物野菜 |
| 青葉 | 緑の葉 |
| 青りんご | 緑色のりんご |
| 青虫 | 緑色の虫 |
| 青柳 | 緑色に芽吹いた柳 |
| 青汁 | 緑色の野菜の汁 |
| 青々とした草原 | 一面の緑 |
| 青信号 | 進行を示す緑色の灯火 |
野菜や果物が熟していない状態を「青い」と表現するのも、同じ感覚です。未熟な人を「青二才」と呼ぶことも、「若い、熟していない」を青で表す発想とつながっています。緑の葉や果実は、熟す前の若い姿でもあるからです。
こうした言葉が日常でふつうに使われているので、緑の信号を青と呼んでも誰も引っかかりません。逆に「緑信号」と言われたほうが、日本語の感覚としては少しよそよそしく聞こえるのではないでしょうか。青信号は、日本語の中で孤立した例外ではなく、青菜や青りんごと同じ仲間の言葉です。
世界初の信号機は1868年のロンドン、日本初は1930年3月23日の日比谷
ここからは、信号機そのものの歴史に目を向けます。青信号という呼び名がどの時点で生まれたかを知るには、日本に信号機が来た時期を押さえておく必要があります。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1868年 | ロンドンのウエストミンスターに世界初の灯火式信号機が設置される |
| 1918年 | ニューヨークで黄色を加えた3色灯式の信号機が初めて設置される |
| 1930年3月23日 | 東京の日比谷交差点に日本初の自動式の交通信号機が設置される |
| 1931年8月20日 | 東京の銀座や京橋の交差点などに3色の信号機が設置される |
| 1947年 | 道路交通取締法の制定で、法令の表記が「青色」になる |
| 1973年 | 内閣府令で「できるだけ青に近い緑色の光」を採用する定めができる |
| 1993年、1994年 | 青色LEDが発表され、翌年に信号機向けの青緑色LEDが開発される |
1868年のロンドンでは、緑と赤を手動で切り替えた
世界初の灯火式信号機は、1868年にイギリスのロンドン、ウエストミンスターに設置されました。馬車による交通事故が増えていたことへの対策として、ジョン・ピーク・ナイトが提案したものです。鉄道の信号灯にもとづく仕組みで、光源にはガスを使い、緑と赤を人の手で切り替えました。
ところが、この信号機は設置から3週間ほどで爆発事故を起こして撤去されたと伝えられています。最初の信号機は、ずいぶん短命だったことになります。
その後、1918年にニューヨークで、黄色を加えた3色灯式の信号機が初めて設置されました。赤、黄、緑という今の形が登場したのは、この頃です。
日本初は輸入品、3色式は1931年の銀座と京橋
日本では、1930年(昭和5年)3月23日に、東京の日比谷交差点に日本初の自動式の交通信号機が設置されました。アメリカから輸入された製品でした。
翌1931年(昭和6年)8月20日には、東京の銀座や京橋の交差点などに3色の信号機が設置されています。この日にちなんで、8月20日は「交通信号の日」とされています。
日本の信号機の歴史は、まだ100年ほどです。青信号という呼び名が生まれたのは、この昭和の初めの数年間でした。
1930年の法令は緑色信号、新聞が青と書き、1947年に法令が追いついた
日本初の信号機が設置された1930年当時、法令などでは、進行を意味する灯火は「緑色信号」と書かれていました。実際の灯火も緑色でした。
新聞記事の「青・黄・赤」が呼び名を広めた
ところが、信号機の設置を紹介する当時の新聞記事で、灯火の色が「青・黄・赤」と表記されました。これをきっかけに、「青信号」という呼び方が世間に広まったという経緯があります。日比谷の信号機を報じた東京朝日新聞が、緑色の灯火を「青信号」と書いた、という解説もあります。
記者が緑を青と書いたのは、間違えたからではありません。青柳、青虫、青汁のように、緑のものを青と呼ぶ習慣が日本語にあったので、ごく自然な書き方だったと説明されています。同じ言葉の感覚を持つ読者にとっても、違和感のない書き方でした。
なお、この「新聞が最初に青と書いた」という話は、複数の解説記事で共通して語られていますが、当時の紙面そのものを確認した資料は手元にありません。広まった経緯として紹介するにとどめます。
1947年の道路交通取締法で「青色」に
1947年(昭和22年)に、道路交通法の前身にあたる道路交通取締法が制定されました。このとき、法令上の表記が「青色」に改められました。世間で定着した呼び名を、法令が追認した形です。
この表記は現在まで引き継がれています。道路交通法施行令でも、進行を示す灯火は「青色の灯火」と規定されています。
順番をあらためて整理します。まず法令が緑色信号と書き、次に新聞が青信号と書いて世間に広まり、最後に法令が青色に改まりました。国民の言い方が先で、法令があとです。名前は上から降りてきたのではなく、使う側から決まったと言えます。
実際の灯火は青みの強い緑色で、1973年に「できるだけ青に近い緑色」の定めができた
法令の表記が青になったあと、実際の信号機の色も、青みを帯びた緑色に調整されていきました。日本の青信号は、呼び名だけが青いのではありません。灯火の色自体も、青に寄せた緑です。
CIEの緑の範囲の中でも、青みの強い側に寄せている
ある解説では、1973年(昭和48年)の内閣府令で「できるだけ青に近い緑色の光」を採用するよう定められた、とされています。国際照明委員会(CIE)が定める緑信号の色度の範囲の中でも、日本の信号機の緑は、とくに青みの強い青緑色が採用されています。
この年代に関する説明は、解説によって細部の書き方が異なります。「1973年以降に製造された信号機は本当に青い」と書く記事もありますが、実際の灯火色は青みがかった緑であり、純粋なブルーではないという点は複数の記事で一致しています。ですから、実際の色は「青みの強い緑色」と呼ぶのがいちばん正確です。
色覚への配慮という理由
青みを強くした理由として、赤と区別しやすくするためという説明があります。とくに、色覚の特性によって赤と緑が見分けにくい人にも見えやすくするための配慮だ、という解説がいくつかの記事に出てきます。ただし、この点は記事によって強調の度合いが違い、理由のひとつとして語られています。
信号機に使う青緑色のLEDは別に開発された
LEDの話も面白い題材です。交通信号で「青色」と呼ばれている色は、いわゆる純粋な青ではなく、「青緑」と呼ばれる色です。日亜化学工業が1993年に発表した青色LEDは、信号機に必要な青緑色には適合しませんでした。そこで翌1994年に、信号機向けの青緑色LEDが開発されています。
青色LEDというと、ノーベル物理学賞につながった発明として有名です。ところが信号機の青には、その青色LEDとは別の、青緑色のLEDが必要でした。青信号の色は、名前が青で、実物は青緑という、ちょっとねじれた存在です。
英語では緑信号、ベトナム語のxanhなど青と緑を分けない言語は他にもある
外国では、進行を示す信号を緑信号と呼ぶのが一般的です。英語ではgreen lightと呼びますし、「ゴーサインを出す」という意味の慣用句も、英語圏では”give the green light”と言います。日本語の「青信号を出す」にあたる表現が、英語では緑なのです。
こうした違いから、「緑色なのに青信号と呼ぶのは日本人だけ」という趣旨の記事もよく見かけます。ただ、青と緑を1つの言葉でまとめて呼ぶ言語は、世界に他にもあります。
言語学でいう「grue」とは、青と緑をまとめて呼ぶ色の言葉
言語学では、青と緑を1つの語でまとめて呼ぶ色の言葉を「grue(グルー)」と呼ぶことがあります。greenとblueを合わせた造語です。英語の解説記事では、次のような言語が例として挙げられています。
| 言語 | 語 | 使われ方 |
|---|---|---|
| ベトナム語 | xanh | 空のような青も、葉のような緑も指す。区別したいときは「空のxanh」「葉のxanh」のように言い分ける |
| タイ語 | khiaw | 基本は緑を指すが、空や海を指すときは青の意味にもなる |
| 中国語 | 青(qīng) | 古代中国語では、青、緑、ときには黒まで指し得た |
| 韓国語 | pureuda | 青と緑をまとめて指すことがあった |
| 日本語 | 青(ao) | 緑のものにも使う |
そのほか、ユカテク・マヤ語、ズールー語、古い時代のウェールズ語のglasなども、grueの例として挙げられています。
日本語は青と緑を分けたうえで、古い区切りを一部に残した言語
こうして見ると、青と緑を分けないことは、日本語に限った特殊事情ではありません。色をどこで区切って言葉にするかは、言語ごとに違います。
日本語の場合は、平安時代末期から鎌倉時代に緑という独立した色名を作り、青と緑を分ける方向へ進みました。それでも青菜や青りんご、そして青信号のように、古い区切りを一部の言葉に残しています。青信号は日本語の癖のようなものであって、間違いではありません。外国人に聞かれたら、そう答えるのがいちばん誠実だと思います。
信号機の色が赤・黄・緑の3色になった理由は、赤との区別のしやすさと鉄道信号の名残
そもそも信号機は、なぜ赤、黄、緑の3色なのでしょうか。青信号の話とあわせて見ておくと、理解が深まります。
赤は、明るくて鮮やかで、波長が長く遠くまで届く色です。最も重要な「止まれ」の色として、赤が使われています。
緑は、赤とは正反対の色として、赤と区別しやすいように選ばれたという説明があります。黄色は、その2色の中間の色として決められたようです。雨や霧など視界が悪いときでも、比較的はっきり見分けられる色です。この見分けやすさも、黄色が使われた理由のひとつに挙げられます。
世界初の交通信号機は、鉄道の信号機を原型にしていました。鉄道の分野では、赤を停止、緑を進行とする流れが先にあり、それが道路交通に引き継がれたという理解が一般的です。1868年のロンドンの信号機が緑と赤だったことも、この流れと矛盾しません。
つまり、赤、黄、緑という選び方は、見分けやすさと鉄道信号の歴史という2つの理由で説明できます。日本の場合は、そこに「緑を青と呼ぶ」という日本語の事情が上乗せされました。
青信号は「進め」ではなく「進んでもよい」という意味
呼び名の話とあわせて、青信号の意味にも触れておきます。よく話題になる論点だからです。
日本の道路交通法では、青信号は「進め」ではなく、「進むことができる」という意味です。たとえば自動車は、青信号のときに直進し、左折し、または右折することができます。ただし、青信号だからといって何も考えずに進んでよいわけではありません。周囲の安全を確認したうえで進む必要があります。
教習所などでは、「周りが安全なら、進んでもいいですよ」という許可のサインとして教えるのが一般的です。青信号は、安全を保証するものではありません。進むかどうかをドライバー自身が判断する、その前提の状態を示しているのです。
黄色信号についても、信号が黄色に変わったとき、停止線に近づいていて安全に停止できない場合は、そのまま進むことができると説明されています。
信号は、単なる命令ではなく、ドライバーが安全を確認したうえで判断する状態を示しています。青信号だから自動的に安全、と受け取るのは危険です。細かな条文の表現は、警察庁などの公的な資料で確認してください。
青信号の呼び名についてよくある疑問への答え
ここまでの内容を、検索でよく聞かれる疑問の形にまとめます。
緑なのに青信号と呼ぶのは、日本語の色の歴史のためです
古い日本語の「青」が、現在の青と緑をまとめて指す広い色名だったためです。青菜、青葉、青りんごのように、緑のものを青と呼ぶ習慣が今も残っています。信号機だけが特別に間違えたわけではありません。
最初から青信号と呼ばれていたわけではありません
1930年の日本初の信号機のころ、法令上は緑色信号とされていました。当時の新聞記事などで青と書かれ、その呼び方が広まりました。
法令上の表記が青になったのは1947年です
道路交通取締法が制定された1947年に、法令の表記が「青色」に改められました。現在の道路交通法施行令でも「青色の灯火」です。
実際の灯火の色は、青みの強い緑色です
純粋なブルーではありません。「できるだけ青に近い緑色」を採用する定めが1973年の内閣府令にあるとされ、CIEが定める緑信号の範囲の中でも、青みの強い側の色が使われています。
外国でも青信号と呼ぶのか
英語などでは、一般的に緑信号と呼びます。一方で、ベトナム語のxanhやタイ語のkhiawのように、青と緑を1つの言葉でまとめる言語は他にもあります。日本語だけが例外というわけではありません。
まとめ:青信号は、千年以上前の色の感覚が信号機に貼りついた名前
青信号という名前の出発点は、古代日本語の「青」が、現在の青と緑をまとめて受け持つ広い色名だったことにあります。平安時代末期から鎌倉時代にかけて緑が独立したあとも、青菜や青りんごのような言葉に、古い区切りが残りました。
1930年の日本初の信号機では、法令は緑色信号と書いていましたが、新聞が青と書いて呼び名が広まりました。1947年には法令の表記が青色に改まり、今の道路交通法施行令にも引き継がれています。灯火の色も、青に寄せた緑色に調整されました。
日本語の青信号は、間違った呼び名ではありません。古い言葉の感覚が、100年ほど前に入ってきた新しい道具にそのまま貼りついた結果です。次に信号待ちをするとき、青く光る緑の灯火を眺めながら、青菜や青りんごの仲間だと思い出してみてください。








